9月に日本で行われていた、
ワールドラグビー・パシフィック・ネーションズカップに
アメリカ代表チームが来日していました。
そこで、スウェディッシュマッサージをベースとしたスポーツマッサージができるセラピスト
及びに、アスレチックトレーナーが招集されました。
私も、アメリカでの経験を持ち、
リラクゼーションではないMassage Therapy(療法としてのマッサージ)の手技ができるセラピストとして
選んで頂きました。
アメリカからは帯同のセラピストWillieと、
バージニア州でスポーツマッサージセラピストとして活躍のホートン美和さん。
日本からは私、同じNYのカレッジを卒業している國分利江子さん、彼女おスクールの卒業生で講師の八木裕佳里さん、
アスレチックトレーナーの出川しんごさんの4人でした。
ラグビー経験者であるATの出川さんにいろいろと教えて頂きました。
どこに密かに力が入るか?など、
体感派の私は、施術前に実際にスクラムを組む姿勢も教えてもらい、
やってみて、ちょっとだけ感覚を感じたりして、、、、
(愛用のベッド持参、、、運ぶのが結構たいへんでした)
ので、FLOWボディセラピースクールの卒業生の
小原恵美さんにアシスタントをお願いしました。
(もちろん、誰でも入れるわけではないので、アメリカ側の帯同セラピストに要請してOKを貰えての参加です。)
頼れる恵美ちゃん♡
都内某所のホテルの一室で、
3時間、6人の施術となりました。
普段はシーツを2枚使って、施術するのですが、
入れ替えの時間を極力短くするために、
ほぼベッドに直接寝てもらいました。(これはスポーツマッサージではよくあること)
一人済む毎に、除菌シートでしっかりと清潔を保ちます。
施術は、まず、選手に挨拶して、どこを中心に施術して欲しいか?
施術で気をつける点や、怪我や故障している場所の確認、
それで瞬時にトリートメントプランを考えます。
ポジションをどいうするのか?背臥位か、仰臥位から始めるのか?側臥位を入れるのか?
等とともに、
この日は試合の2日前、ということは、2日後に試合があるので、
オーバートリートメントやオーバーストレッチしすぎないように、
でも、筋肉をリカバリーさせるように施術します。
しかし、さすがラガーマンですから、もう、筋肉隆々!!!
そして、とってもいい筋肉をしています。
日頃私が施術しているクライアントさんは、
スポーツをされている方も多いですが、
多くの方はなかなか身体を動かす時間が取れない方。
今回は真逆で、身体を動かすのがお仕事のみなさん。
その使った筋肉をリカバリーさせるのがゴールです。
それも、30分という時間的制限があります。
短い時間でどれだけ、どこまでやるか?という勝負です。
ゆったりとのんびりリラクゼーションというよりは、
どこまで筋肉疲労を取り、リフレッシュして、動きやすい身体をつくるか。
とうことをやりながら、、、リラックスしてもらう。
効率よく血行を促し、乳酸や老廃物を流し、筋肉に酸素を栄養をおくるか?
うごきにくくなった関節を動きやすくするか?
もう、必死です。(冷房入ってたけど、汗だく〜〜〜)
一人終わると、身体の感覚がどうだったか確かめ、
すぐに次の選手が入ってきて、
ベッドを除菌してセッティングしながら、
選手に挨拶しながら、状況を聞きながら、
そうして、セッションを始めていきます。
私のアドレナリン、どば〜〜〜!!!
どう調理(施術)するか?がめちゃくちゃ楽しい。
選手の皆さん、とても気さくで、
とってもよかったよ〜。
調子いいよ〜。と言ってくれて、ホッとしました。
中には、他の選手がマッサージされている選手のリラックスした顔写真撮ってたり、
なんだか和気あいあいとしていて、
やっぱりラグビーってチームスポーツなんだなあ〜〜って思いました。
最高に楽しかったです。
1日だけの要請でしたが、、、
なんと、1週間後も来て欲しいとのリクエストを頂きました。
やった〜〜〜!!!
2回目はその1週間後。
こちらも、同じ場所での施術でした。
前回施術した選手もまた、施術できるチャンスがあり、
初回の感じとその日の注目部位などを聞いて、
新たなトリートメントプランで施術しました。
選手の皆さんも、AKEMI~~~!と、覚えていてくれて、
気さくに名前を呼んでくれて、これまた嬉しかったです。
私の施術が終わった選手が次に受ける選手に
“She is good!”と言ってくれていたのを小耳にはさみ
めちゃくちゃ嬉しかった〜〜。
2回目に30分の2コマで1時間やってほしいという選手もいて、
1時間あれば結構たくさんの筋肉をトリートメントできるので、
私もすごく燃えました!!!
「マッサージすごく良かったよ〜。もう、次ないの?」
「本当に良かった〜〜。ハグしていい?」
と、皆さん、とても喜んでくれて、本当に本当に良かったです。
アメリカ対フィジーの試合もテレビで拝見させて頂きました。
自分が担当した選手が活躍する姿に大興奮し、
そして、ぶつかったり、怪我しそうな場面は
ハラハラして、こんなにドキドキしたスポーツ観戦は今までなかったくらいでした。
もう、選手が自分の子どものようでした。(笑)
そ、し、て、
なんと!!!
3回目の要請があり、2回目のケアから6日後にもマッサージするチャンスを頂きました。
私は自分のスクールでの教えのクラスが入っていたのですが、
生徒さんに事情を話して、リスケしてもらい(ありがとうございました。)
最終回も参加することができました。
この日のリストは6人全てが1回目と2回目に施術したことがある選手で埋まっていました。
(リピート率100%やーん)(嬉し涙)
実は選手の皆さんはこの日しか東京観光したり、お土産を買ったりする時間がなかったそうなのですが、
その時間をマッサージに使ってくれたのです。
全身全霊のリカバリーケアをさせて頂きました。
やっぱり試合見てるから、力に愛がこもります。♡
試合見たよ〜。キックすごかった〜〜。身体痛めてない?
と、試合の感想などもちょこっと話したりして、
Hi,Akemi! Hi!〇〇!と、とってもフレンドリーに接してくれて嬉しかったです。
最後の試合は大阪でしたので、
施術した次の日に大阪に行き、試合をした後、アメリカに帰国。
ということで、3日目は正真正銘の最後の施術となりました。
3回の施術をさせて頂き、
私自身とても勉強になり、学ばせて頂きました。
昔はアメリカ人に1日6人くらい施術してたな〜〜と、とっても懐かしくも感じました。
最終日は参加できなかったのですが、
毎回、施術が終わって、セラピスト同士での打ち上げも楽しかったです。
帯同のセラピストWillieとパチリ!
スウェディッシュマッサージ&ディープティシューマッサージセラピーは
アスリートの筋肉と筋膜をダイレクトにケアできる手技となります。
筋肉へのリカバリーには精油(アロマオイル)を使うこともありますが、
アロマの効能という間接的なものではなく、
筋肉の疲労回復や可動域を上げる直接的な手技が
スポーツ大国アメリカでは一般的で、
全身のケアと部位へのケア、一層目から二層目、三層目への筋肉と筋膜への
深いところまでアプローチする専門的な技術が必要とされています。
それが、精神的なケア、自律神経のケアなどにつながっていきます。
そのために、筋肉を学び、そして、それを施術で活かせることがとても大事なのです。
表面からの心地よいタッチセラピーと深い筋肉と筋膜へのセラピーと両方できるのが、
スウェディッシュマッサージとディープティシューマッサージセラピーです。
今回はそれを求められ、提供しました。
アスリートは実はとても繊細で、当たり前に筋肉のことをよくご存知です。
それがトップアスリートであるために必要なことです。
今回、選手の皆さんの反応がとても良かったことが、本当に嬉しかったです。
この機会を頂けたことに感謝しております。